「歌を歌うとき声を低くすると音程が安定しない。伸びやかな声がでない。」
「地声が高く低音域を歌うのが苦手。」
などと低い声が上手く出せずお悩みの方は多いのではないでしょうか。また低い声が苦手なために「音域が広がらない」と悩まれている方もいるはずです。
カラオケでも高い声をいかにキレイに出すかはよく意識されますが、低い声は案外曖昧なままにされがち。ただ楽しく歌うだけならそれでも問題ありませんが、歌を上手く歌いたいと思っている人なら、キレイに低い声を出す方法を知っておきたいところです。
実際ボイトレをして低音が安定すると、高音をより引き立てることができたり、表現の幅が広く深くなったりするので歌全体のクオリティーが上がります。
低音域は、音楽においてもとても重要な役割があるのです。
ここでは、キレイな低い声の出し方や低い声に効果的なボイトレメニューをご紹介します。お悩みの解消や、低音域を自由にコントロールできる素晴らしさを知っていただくきっかけになったら嬉しいです。
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ボイトレをしないと低音域が歌えない原因

発声や歌を歌う時、低音域が出にくい原因は、喉が閉まった状態になっていることです。喉を開くことは発声の基本。喉を開くためにおすすめなのがボイトレです。
また、低音には不向きな鼻声で歌っていることが原因となっているパターンもあります。
どちらにせよ、低音域をキレイに出すためには、原因を探り、改善のためのトレーニングをすることが必要です。
低音域の役割と魅力

音楽において、低音域はかなり重要です。
ピアノを想像してみてください。高い音で、曲の主旋律だけを演奏されても、何か物足りなさがありませんか。低い音の伴奏があればこそ、音楽に深みが生まれ、曲の世界観をより表現できるようになるのです。
ピアノだけじゃなく、バンドも、オーケストラも、歌だって同じです。
歌で言うと、サビの盛り上がる部分は高い声で歌うことが多いですよね。その前の低音を良い声で歌うと、サビが引き立てられ、より感動的な音楽の流れが生まれます。
このように、低音域の上手な歌い方を身につけると、音楽表現の幅も広がるので、ぜひボイトレをして低音域をマスターしておきましょう。
自分が出せる最低音を調べる方法
低い声を練習するなら、まず自分がどこまで低い音を出せるのか把握しておくことも大切です。最低音は、ピアノやキーボード、音程を確認できるアプリなどを使えば自宅でも簡単に調べられます。ただし、「かろうじて音が出る最低音」と「歌の中で安定して使える最低音」は同じとは限りません。単に低さだけを追求するのではなく、音程や声量を保って発声できる範囲もあわせて確認してみましょう。
ピアノやアプリを使って出しやすい音から始める
最低音を調べるときは、いきなり低い音を出そうとせず、普段の話し声に近い出しやすい音程から始めましょう。ピアノやキーボードがない場合は、音程を確認できるスマホアプリなどを利用する方法もあります。
最初の音を楽に発声できたら、同じ母音を使って少しずつ音程を下げていきます。「あー」「おー」など、自分が発声しやすい母音を使い、一音ずつ声の状態を確認することがポイントです。
半音ずつ下げながら声を出していく
出しやすい音程を確認したら、ピアノなどの音に合わせて半音ずつ下げていきます。一気に低い音へ移動するのではなく、少しずつ下げることで、自分の声がどこから不安定になるのか分かりやすくなります。
音程を下げるときは、低い声を作ろうとして喉に力を入れないよう注意しましょう。普段と同じような自然な発声を保ちながら、どこまで音程を合わせられるかを確認します。
音程を保って声として出せるか確認する
低くなるにつれて声が小さくなったり、息っぽくなったりすることがあります。さらに下げると、声は出ているものの狙った音程を保てなくなることもあるでしょう。この変化が、自分の最低音を判断する一つの目安になります。
一瞬だけ低い音が鳴ったからといって、その音を安定して出せるとは限りません。数秒程度無理なく声を伸ばせるか、音程が大きく揺れていないか、喉に苦しさがないかなども確認してみましょう。
「出せる最低音」と「歌で使える最低音」を分けて考える
最低音を調べるときに覚えておきたいのが、単発で出せる音と実際の歌唱で使える音には差があるということです。発声練習なら一瞬出せる低音でも、歌詞やメロディーが加わると声量や音程を維持できない場合があります。
歌で使える最低音を確認したい場合は、その音を含む短いフレーズを歌ってみましょう。前後の音から自然につなげられ、歌詞も聞き取れる程度の声量を保てるか確認すると、実用的な低音域を把握しやすくなります。
録音して定期的に最低音を確認する
自分で発声している最中は、低音がきちんと響いているのか判断しにくいことがあります。スマホなどで録音して聞き返すと、音程だけでなく声量や声の聞き取りやすさも客観的に確認できます。
最低音と録音した日付を記録しておけば、低音トレーニングによる変化を確認する際にも役立ちます。ただし、毎回限界の音を無理に更新する必要はありません。最低音の数字だけにこだわらず、これまで不安定だった低音を楽に出せるようになったかどうかにも注目しましょう。
低い声が特徴的なアーティスト&低音域の練習曲
お手本として、低い声が特徴的なアーティストとおすすめの練習曲をピックアップしてみました。
高い声の方が華やかなため耳も奪われがちですが、低い声も奥深い魅力を持っています。ぜひご自身のトレーニングに入る前にキレイな低音ボイスに触れてみてください。
男性編
菅田将暉 「さよならエレジー」
最近の曲のなかで練習曲としておすすめなのがコレ。メロディーがストレートなので歌いやすく、低音の練習にも集中しやすいでしょう。
スピッツ「空も飛べるはず」
歌いやすさで選ぶならスピッツさんの楽曲もおすすめ。音程の変動が少なくテンポも心地よい「空も飛べるはず」は、極端に低音すぎず、低音への苦手意識が強い方でも比較的歌いやすいでしょう。
福山雅治「虹」
低音ボイスが素敵な歌手といえば福山雅治さんを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?低音が苦手な方は、福山さんの声真似するところから始めるのもいいですよ♪
女性編
あいみょん「マリーゴールド」
声が低い人でも歌いやすいというあいみょんさんの楽曲も、練習曲として人気です。
AI「Story」
バラードを歌いたい気分のときは、AIさんの「Story」もおすすめ。スローテンポなほど低音の練習に集中しやすくなります。
中島みゆき「地上の星」
低音ボイスがふわふわしてしまう方は、力強い中島みゆきさんの低音ボイスをたくさん聞いて発声イメージするのも手。出せるようになりたい音域の声を具体的にすることが大切です。
低音域のボイトレメニューとその効果は

低音域のボイトレをすると、低音をキレイに出せるだけでなく、他にもさまざまな良い効果があるんですよ。
ひとつは、声のコントロールがしやすくなります。
低音域は息を出す量が少ないため、コントロールが難しいのですが、低音のコントロールが上手くなれば、中高音域のコントロールも上手くなり、低音域以外でも声の安定感が得られます。
また、低音域のボイトレでは、閉鎖筋という声帯を閉じるための筋肉を使います。閉鎖筋は高音を出す時にも使うので、低音域のボイトレで閉鎖筋が鍛えられれば、高音を出すのにも良い効果が出てきます。
嬉しい効果をたくさん得られるので、練習方法も要チェックです。
手軽にできるエッジボイス
声帯を分厚くたるんだ状態に閉鎖して声を出すことを「エッジボイス」と呼び、これはプロも実践している練習です。
簡単に説明すると、息を吐いて止める。止めたまま低い声を出すという練習です。
言葉で聞くとちょっと難しく感じるかもしれませんが、エッジボイスは手軽にできるおすすめの練習方法です。エッジボイスのポイントは、
・呼吸を意識すること
・身体の力を抜いてリラックス
・喉を脱力させる
・姿勢
などです。
上手くできない時は、仰向けになってトライしてみましょう。
深い呼吸がしやすくなり、力も抜けやすくなりますよ。また、エッジボイスでは閉鎖筋も鍛えることもできます。
ドギーブレスは横隔膜に効く!
ドギーブレスは、ダッシュしたあとの犬のように「ハッハッハッ」と、息を短く吐きます。
息がなくなったら、また吸って「ハッハッハッ」。これを繰り返します。
ポイントは、お腹を使うこと。はじめのうちは、肩が上下してしまうかもしれませんが、使うのはあくまでもお腹。腹式呼吸を意識しましょう。
慣れてきたら、この呼吸をしながら声を出します。
ドギーブレスは、横隔膜や普段あまり使わない筋肉を鍛えることもでき、低音域を安定させることができます。
限界の低音を出してみる
自分の限界の低音を出すことも、低音域の発声練習になります。
胸の上部に手を乗せて、「ドシラソファミレド」と音階を下げていき、限界までいきます。
この時、胸に当てた手で、低音による振動をしっかり感じましょう。
発声は「あ」よりも「お」の方が、低音を出しやすくなります。この練習をすると、閉鎖筋がしなやかになるのでボイトレの効率もアップします。
低音マックスポルタメント
低音域を響かせるためのトレーニングには、低音マックスポルタメントという練習方法もあります。ポルタメントとは、なめらかに音程を変えるという技法です。
先ほど紹介した練習と同じように「ドシラソファミレド」と音階を下げていくのですが、低音マックスポルタメントの場合は、ちょっとやり方が変わります。
まず、顎を下げて舌を下の歯に軽く当てます。そして、左手は肋骨の下の方に当てながら、低音域に向かって音を下げていきます。
その時、左手に徐々に力を入れて、お腹を押していきましょう。そうすることで、腹式呼吸の発声がしやすくなります。
ちょっとややこしい練習ですが、低音域を出すのに有効な練習です。ぜひ、マスターしておきましょう。
低音域を出しやすくするボイトレのコツとは

次に、低音域を出しやすくするためのボイトレのコツをご紹介します。
コツをつかんでおけば、実践練習もスムーズですし、コツを知らずに練習をしている場合に比べて、練習効果も高くなります。
リラックス
安定した低音を出すためには、リラックスしていることがとても重要なポイントになります。
身体だけではなく、発声に大きくかかわる舌や口、喉も力が入らないように気を付けなければなりません。
リラックスすると、喉を程よい状態にすることができるので、低音域も安定して出しやすくなります。また、腹式呼吸をするためにも、リラックスは欠かせないことのひとつです。
ストレッチや深い呼吸をして、心と身体をリラックスさせておきましょう。
お腹から響かせる
低音域を出す秘訣は、お腹から響かせるように歌うことです。ここでもまた、リラックスすることが大切なポイントになってきます。
身体や喉に力が入っていると、喉で歌ってしまいがちなので注意しましょう。
また、低音域は、大きい声よりも小さい声の方がコントロールしやすいです。まずは小さい声で練習、よく響くようになったら大きな声で練習してみるのもおすすめですよ。
遠くの人に話しかけるイメージを持つ
遠くの人に話しかけるイメージを持って声を出すことも、低音域を出す練習になります。
ポイントは、お腹から響かせて大きな声を出すこと。叫ぶわけではないので、注意してくださいね。
リラックスして、お腹や全身に声を響かせるようにすることが、低音域を安定させるコツです。
喉はあくびの形
低音域の発声をする時の喉は、あくびの時の開き方と同じになるのが理想です。
まずは、あくびの時、喉の奥が大きく開くのを感じてみましょう。結構広がる感覚がありませんか。その喉の開き具合を意識して発声してみましょう。
喉も口も開いているのに、発声が上手くいかない場合は、顎を下げすぎていないか確認してみてください。
顎を下げすぎたり、喉を開こうとしすぎると、かえって喉が圧迫されてしまう場合があります。
腹式呼吸を身につける
ボイトレの基礎となる複式呼吸を身に付けましょう。
特に女性は、お腹周りの筋肉が発達していないことで、普段から胸式呼吸に偏りがちです。
日頃から腹式呼吸を意識して過ごしてみるのも良いですね。
喉仏を意識する
これは男性に有効な方法ですが、喉仏を下げるイメージで歌ってみましょう。
喉仏は、高音を出す時は上に、低音を出す時は下へ動きます。このイメージを持つことで、低音域を出すコツを捉えてみてください。
下顎を下げる
低音域を歌う時は、顎を下げて歌います。注意したいのは、顔を下に向けるのではないということです。
顔は、正面かやや上向き、その状態で顎をグッと下げます。
「千の風になって」が大ヒットした、テノール歌手の秋川雅史さんの歌い方を見てみると、正面を向いて顎だけを下げる姿勢がとても分かりやすいです。
姿勢や顔の位置など、感覚がつかみにくいところは、プロの歌い手をみることで理解できる場合もあるので、いろいろな人を研究してみるのもおすすめです。
低い声を出そうとすると声が小さくなるのはなぜ?
低い音自体は出せるものの、「低音になると急に声が小さくなる」「伴奏に声が埋もれてしまう」と悩む人もいるでしょう。低音域は高音域とは声帯や息の使い方が異なり、もともと大きな声を出そうとするとコントロールが難しくなることがあります。また、低く出そうと意識するあまり息っぽい声になったり、喉に力が入ったりすることも声が弱くなる原因です。低音を安定させるには、単純に声量を上げるのではなく、声をしっかり響かせることを意識しましょう。
低くしようとして息っぽい声になっている
低い声を出そうとしたときに、「ボソボソ」と息が混ざったような声になることがあります。息が多く漏れている状態では声の芯が弱くなり、音程は低くできても聞き取りにくい声になりがちです。
低音だからといって、意図的に小さくボソボソと発声する必要はありません。まずは無理なく出せる低音域で声を伸ばし、息だけが先に抜けていないか確認してみましょう。スマホなどで録音すると、実際の声の聞こえ方も確認しやすくなります。
低い声を出そうとして喉に力が入っている
「もっと低く出したい」と意識すると、喉仏を無理に下げたり、喉を押し広げたりして低い声を作ろうとすることがあります。しかし、必要以上に力が入ると発声そのものが不安定になり、かえって声が響きにくくなる場合があります。
低音を出すときも、身体や喉、顎などをリラックスさせることが大切です。低く聞かせようとして声を作るのではなく、自分が無理なく出せる音域から少しずつ下げながら、楽に発声できる範囲を広げていきましょう。
声量ではなく響きが不足している
低音を聞こえやすくしようとして、大きな声を出せばよいと考える人もいるかもしれません。しかし、力任せに声量を上げると喉に負担がかかり、低音を安定してコントロールしにくくなります。既存記事でも、低音域はまず小さい声から練習し、響くようになってから声量を上げる方法を紹介しています。
最初は声の大きさよりも、低音がしっかり響いている感覚をつかむことを優先しましょう。胸や身体に振動を感じながら発声するなど、自分が楽に響かせられるポイントを探すことが大切です。
自分の出せる低音域を超えている
音程を下げていくほど声が小さくなり、最後には息だけになってしまう場合は、自分が安定して発声できる低音域の限界に近づいている可能性があります。人によって出せる最低音は異なるため、練習すればどこまでも低い声を出せるようになるわけではありません。
「一応音が出た」という最低音と、歌の中で安定して使える最低音は分けて考えることが大切です。まずは無理なく音程と声量を保てる範囲を確認し、その少し下の音へ段階的に挑戦していきましょう。
歌では低音部分だけ声量が落ちている
発声練習では低い声を出せても、実際の曲になると低音部分だけ急に声が小さくなることもあります。高音から低音へ移るときに息や響きのバランスが変わり、低音だけ声が抜けてしまうためです。
この場合は低音だけを単独で練習するのではなく、低音を含むフレーズ全体を使って練習してみましょう。前後の音から低音へ滑らかにつなげる練習を繰り返すことで、曲の中でも低い声を安定して使いやすくなります。
低い声を出そうとすると喉が苦しくなる原因
低い声を出そうとしたときに、喉が詰まるような感覚や苦しさを感じる場合があります。「低音は喉を下げて出す」というイメージから、喉仏を無理に下げたり、必要以上に太い声を作ろうとしたりすると、かえって喉に力が入ってしまうことがあります。低い声は力任せに作るものではありません。苦しさを感じる場合は無理に練習を続けず、発声方法を見直してみましょう。
喉仏を無理に下げようとしている
低音を出すときには喉仏の位置も変化しますが、「低い声を出すには喉仏を下げればよい」と考えて、意識的に強く下げようとするのは避けましょう。首や喉周辺の筋肉まで緊張し、声を出すこと自体が苦しくなる場合があります。
喉仏は力を入れて固定するのではなく、リラックスした発声の中で自然な位置に保つことが大切です。首や肩まで力が入っている場合は一度発声をやめ、身体の緊張をほぐしてから無理なく出せる音程で練習してみましょう。
太い声を作ろうとして喉に力を入れている
低い声というと、太く重厚な声をイメージする人も多いでしょう。しかし、低い音程と太い声質は必ずしも同じものではありません。低音らしさを強調しようとして喉を締めたり、声を押し出したりすると、不自然な発声になってしまいます。
まずは「低くて太い声」を作ろうとするのではなく、楽に出せる低い音を安定させることから始めましょう。無理なく低音を出せるようになってから響かせ方を練習するほうが、自然な低音につながります。
顎や首まで力んでいる
低音を出そうとして顎を大きく下げたり、顎を引きすぎたりすると、口周りや首まで緊張することがあります。本人は喉だけに力を入れているつもりでも、鏡で見ると肩が上がっていたり、首に筋が浮き出ていたりするケースもあります。
低音を練習するときは、喉だけではなく身体全体の状態も確認してみましょう。鏡を見ながら肩や首、顎に余計な力が入っていないかチェックすると、自分の力みのクセを見つけやすくなります。
自分の低音域の限界を超えている
音程を下げるほど喉が苦しくなる場合は、自分が無理なく発声できる低音域を超えている可能性もあります。声帯など身体的な特徴には個人差があるため、練習を続ければどこまでも低い声を出せるようになるわけではありません。
限界に近い低音を無理やり出そうとするよりも、まずは音程と声量を安定して保てる範囲を把握しましょう。そこから半音ずつ下げるなど、少しずつ低音域を練習していくことが大切です。
苦しさや痛みがある状態で練習を続けている
低音の練習で喉に苦しさや痛みを感じる場合、「練習すれば慣れる」と考えて無理に発声を続けるのはおすすめできません。正しい発声を身につけるための練習で、強い痛みを我慢する必要はありません。
一度声を休ませても痛みや違和感が続く場合は、低音練習を中止しましょう。また、自分では力んでいる原因が分からない場合は、ボイストレーナーに実際の発声を確認してもらう方法もあります。喉に痛みが続く場合や普段の声にも異常がある場合は、必要に応じて医療機関へ相談してください。
低い声を出すときにやってはいけないこと
低い声を出せるようになりたいからといって、力任せに低音を出す練習を続けるのは避けましょう。低音は高音ほど苦しそうに聞こえないこともあり、間違った発声をしていても本人が気づきにくい場合があります。喉仏を無理に下げたり、限界を超えた低音を何度も出したりすると、喉へ余計な負担をかける原因にもなります。低音を練習するときは、次のような方法を避けることが大切です。
喉仏を無理やり下げる
低い声を出すときに喉仏の位置を意識することはありますが、手や喉周りの筋肉を使って無理やり下げる必要はありません。「喉仏を下げれば下げるほど低い声が出る」と考えて力を入れると、首や喉周辺まで緊張して発声しにくくなることがあります。
低音を練習するときは、喉仏だけを動かそうとするのではなく、身体をリラックスさせた状態で発声しましょう。喉が締まる感覚がある場合は、一度楽に出せる音程まで戻してみることが大切です。
低い声を出そうとしてボソボソ声になる
音程を低くするために声量を極端に落とし、息だけで「ボソボソ」と話すような発声になってしまう人もいます。しかし、単に小さな声を出せば音程が低くなるわけではありません。息が多く漏れていると声の芯がなくなり、歌の中では伴奏に埋もれてしまうこともあります。
最初は大きな声を出す必要はありませんが、狙った音程を保ちながら声として響いているかを確認しましょう。スマホで録音し、音程だけでなく歌詞が聞き取れる程度の声になっているか確認するのもおすすめです。
低く聞かせるために不自然な声を作る
低い声というと、太く重い声や渋い声をイメージすることがあります。そのイメージに近づけようとして、普段とはまったく違う声質を作ったり、喉を必要以上に締めたりするのはおすすめできません。
声質には個人差があるため、同じ音程を出しても聞こえ方は人によって異なります。誰かの低音をそのまま再現しようとするのではなく、まずは自分が無理なく出せる自然な低音を安定させることを目指しましょう。
限界より低い音を何度も繰り返す
低音域を広げたいからといって、自分の最低音よりさらに低い音を何度も無理に出そうとする必要はありません。音程にならず息だけになっていたり、喉に強い力を入れなければ出なかったりする場合は、現在の自分にとって無理のある音域である可能性があります。
限界の音だけを繰り返すよりも、まずは現在出せる低音を安定させることが重要です。楽に出せる音から半音ずつ下げるなど、無理のない範囲で少しずつトレーニングしていきましょう。
低音だけを繰り返し練習する
低い声を出したいからといって、低音だけを延々と練習するのもおすすめできません。実際の歌では低音だけを出し続けるわけではなく、中音域や高音域との間を行き来する必要があります。
低音単体の発声に慣れてきたら、音程を少しずつ上下させたり、低音を含む短いフレーズを歌ったりする練習も取り入れましょう。前後の音から自然につなげることで、実際の歌唱でも使いやすい低音を身につけられます。
喉に痛みがあるのに練習を続ける
低音の練習中に喉が痛くなった場合は、「低い声を出すためには仕方がない」と我慢して続けないようにしましょう。正しい低音発声を身につけるために、痛みを耐える必要はありません。
痛みや強い違和感を感じたら練習を中断し、喉を休ませましょう。休んでも症状が続く場合や普段の話し声にも異常を感じる場合は、必要に応じて医療機関へ相談してください。また、練習するたびに喉が苦しくなる場合は、ボイストレーナーに発声を確認してもらうのも一つの方法です。
低い声の出し方に関するよくある質問
低い声を出す練習をしていると、「練習すればもっと低い声が出る?」「女性でも低音域を広げられる?」など、さまざまな疑問が出てくるでしょう。低音域には個人差があるため、自分の声に合った方法で練習することが大切です。ここでは、低い声の出し方についてよくある質問に回答します。
低い声は練習すれば出せるようになりますか?
正しい発声方法を身につけて練習を続けることで、これまで不安定だった低音を出しやすくなったり、歌で使える低音域が広がったりすることはあります。特に喉の力みや呼吸などが原因で本来出せる低音をうまく使えていない場合は、発声を見直すことで変化を感じられるでしょう。
ただし、声帯など身体的な特徴には個人差があるため、練習すればどこまでも低い声を出せるようになるわけではありません。最低音だけを追求するのではなく、自分が無理なく出せる低音を安定させることも大切です。
低い声が出ないのは生まれつきですか?
出せる低音域には、声帯の長さや厚さなど身体的な特徴も関係しています。そのため、人によってもともと出しやすい音域が異なるのは自然なことです。一方で、発声方法や喉の力みなどが原因となり、本来出せるはずの低音を十分に使えていない場合もあります。
「自分は高い声だから低音は出せない」と最初から決めつけず、まずは現在の最低音を確認してみましょう。自分の音域を把握したうえで、無理のない範囲から練習することがポイントです。
女性でも低い声を出せるようになりますか?
女性でも低い声を出すためのトレーニングはできます。ただし、男性と女性では一般的な声域に違いがあり、さらに同じ女性でも出せる最低音には個人差があります。そのため、男性のような低音を無理に目標にする必要はありません。
まずは自分が楽に出せる音域から少しずつ音程を下げ、声量や響きを保ったまま発声できる範囲を広げていきましょう。自分の声質を活かした低音を身につけることが、歌で使える低い声につながります。
低い声を出すと喉が痛くなるのはなぜですか?
低い声を出すときに喉が痛くなる場合は、喉仏を無理に下げたり、太い声を作ろうとして喉に力を入れたりしている可能性があります。また、自分の低音域の限界を超えた音を繰り返し出していることも原因として考えられます。
低音の練習で痛みを感じる場合は、無理に発声を続けないようにしましょう。休んでも痛みや声の異常が続く場合は練習を中止し、必要に応じて医療機関へ相談してください。
低い声を出すときは喉仏を下げたほうがいいですか?
低音を発声するときに喉仏の位置が変化することはありますが、「低い声を出すために喉仏を無理やり下げる」という考え方はおすすめできません。意識しすぎると首や喉周辺に余計な力が入り、かえって発声しにくくなる場合があります。
喉仏の位置だけを操作しようとするのではなく、まずは身体や喉をリラックスさせ、自然に出せる低音を確認しましょう。自分では適切な発声ができているか分からない場合は、ボイストレーナーに実際の声を聞いてもらう方法もあります。
低い声を出すには毎日練習したほうがいいですか?
低音を安定させるには継続的な練習が大切ですが、長時間練習すればするほど早く上達するわけではありません。特に限界付近の低音ばかりを繰り返すと、喉に負担がかかることがあります。
短時間でも無理のない音域で練習を続け、声の出しやすさや響きの変化を確認していきましょう。喉に疲れや違和感がある日は休むなど、その日のコンディションに合わせて練習することも大切です。
【まとめ】低音域をボイトレでキレイに響かせたい!ボイトレで豊かな低音を手に入れるコツとは

高音域に比べて、低音域は安定しにくいものです。しかし、コツやポイントを抑えた正しい練習を重ねれば、安定してキレイに響く低音を出せるようになります。
低音域のトレーニングは、身体の感覚を捉えてコントロールするメニューが多いので、文章や動画では、少し分かりにくい部分があるかもしれません。
ボイトレに通って、プロから練習の基礎を学ぶのもおすすめですよ。上達スピードも格段にアップしますし、安定したキレイに響く低音を出しやすくなるはずです。



