中島美嘉「雪の華」
冬の定番といえばこの曲
2003年の発売から20年以上
世代も国境も越えて歌い継がれてきました
歌詞を読み解くと
これは幸せな恋の歌であると同時に
いなくなった後のことまで約束する歌だと分かります
歌い出しは冬の夕方の情景です
伸びていく影と
降り始めた雪
その中で今年の最初の雪を
ふたり寄り添って眺める場面が描かれます
雪に「華」と名付けたところが最初の仕掛けです
雪は冷たいものなのに
華と呼ぶことで
美しさと儚さが同時に立ち上がります
幸せがあふれ出すような時間の中で
主人公はこう言い切ります
これは甘えや弱さじゃない
ただ君を愛している
心からそう思った
飾らない、まっすぐな愛の宣言です
ところが曲が進むと
視点は少しずつ未来へ移ります
この先の道が平らかでなくてもいい
君となら乗り越えていける
泣きたい夜も一緒にいる
そして一番の山場がここです
もし君を失ってしまったとしても
星になって君を照らす
悲しみに暮れるときは
雪のようにそっと包んであげる
雪は消えるものなのに
この歌では永遠の見守り手に変わります
儚いものが永遠を約束する
この逆転こそ「雪の華」の強さです
当時この歌を聴いていた世代は
いま30代、40代になりました
寄り添われる側だった若い頃と違い
いまは家族や大切な人を見守る側です
だからこの歌は
年齢を重ねるほど深く刺さるのだと思います
この強さは世界にも届きました
韓国ではパク・ヒョシンがカバーし
ドラマ「ごめん、愛してる」の主題歌として大ヒット
カバーする歌い手を選んだのは中島美嘉本人だったそうです
世界で約40のバージョンが生まれ
2019年には登坂広臣と中条あやみの主演で映画にもなりました
レコード大賞では金賞と作詩賞も受けています
歌う側から見ると
低い音から透明なファルセットまで
音域の広さがこの曲の歌いごたえです
中島美嘉の声そのものが
雪の儚さを体現しています
冬が近づくと聴きたくなる理由は
メロディだけではなく
この歌詞の約束の重さにあるのだと思います♬
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