滑舌改善の第一歩は「母音」を見直すこと
話し方講座やボイトレで、「滑舌を良くしたい」と相談を受ける際、
まず最初に見直すのが「あ・い・う・え・お」の母音です。
「か行」や「さ行」などの子音をはっきりさせようと頑張る方は多いのですが、
実は土台となる母音がぼやけていると、いくら子音を頑張っても言葉の輪郭はクッキリしません。
母音の明瞭さを決めるのは「舌の高さ」
では、母音の明瞭さを決めるものは何でしょうか?
それは、「舌の高さ(ポジション)」です。
私たちは無意識に口を動かしていますが、
実は「あいうえお」の種類によって、口の中の舌の位置は劇的に変化しています。
母音ごとに違う「舌のポジション」
まず、「あ」
これはもっとも舌の位置が低く、口の中に広い空間ができる状態です。
次に、「い」
ここが滑舌の大きな分かれ道です。「い」を発音するとき、
舌の真ん中あたりがググッと持ち上がり、上あごに近づいているのを感じられますか?
もし「い」の音がこもってしまうなら、
この舌の持ち上げが足りない可能性があります。
そして、「う」は舌の後ろの方が持ち上がり、
「え」は「あ」と「い」の中間くらいの高さ、
「お」は「あ」と「う」の中間……というように、
舌は口の中でまるでエレベーターのように上下運動を繰り返しているのです。
滑舌が悪くなる人の共通点
滑舌が苦手な方の多くは、
この「舌のエレベーター」がサボり気味です。
舌が中途半端な高さで止まってしまうと、
「あ」なのか「え」なのか、「う」なのか「お」なのかが曖昧な音になり、
聞き手にストレスを与えてしまいます。
まずは母音をゆっくり確認してみる
まずは練習として、
鏡を見ながらゆっくりと「あ・い・う・え・お」と発音してみましょう。
このとき、ただ口の形を変えるだけでなく、
「今、自分の舌は高い位置にあるかな?低いかな?」と、
口の中の感覚に意識を向けてみてください。
アゴの脱力と舌の自由な動き
以前お話しした「アゴの脱力」ができていると、
舌はより自由に、スムーズに動くようになります。
アゴはゆったりとリラックスさせたまま、舌だけを精密に動かす。
この分離ができるようになると、あなたの話し方は一気にプロのクオリティに近づきます。
まずは「舌のホームポジション」を整えることから。
基本の母音が磨かれると、
次に続く「か行」や「さ行」のキレも驚くほど変わってきます。
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